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ファーストパーティ(First-party)データ活用、今や選択ではなく必須

作成者: Datarize|2024/03/18 6:59:14

 

Googleは、2024年1月4日からChromeブラウザユーザーの1%に対し、サードパーティクッキー(Third-party Cookie)の制限テストを開始します。今年中に全てのサードパーティクッキーを廃止する計画も発表しました。サードパーティクッキーの廃止は2019年から告知されており、唐突な話ではありません。しかし、多くの広告会社はまだ対策できていないのが現状です。アドテク業界の団体であるIAB Tech LabのCEO、アンソニー・カツール氏はWSJを通じて、「ほとんどが準備できていない」として「Googleはクッキーを廃止する前に、代替技術をテストできる時間を与えなければならない、Googleのクッキー完全廃止のタイミングは広告業界に残酷すぎる」と述べました。

 

サードパーティクッキー(Third-party Cookie)とは?

世界中で話題になっているサードパーティクッキーとは何でしょうか?まず、クッキーは、ユーザーがサイトにアクセスするとブラウザに保存される小さなテキストファイルです。サードパーティクッキーはユーザーが訪問したサイトではなく、他のサイト(第三者)が発行したクッキーのことです。このクッキーはユーザーのオンライン活動を追跡し、サイト同士でユーザーの情報を共有するので、広告やパーソナライズコンテンツの提供に欠かせない情報となっています。特にサードパーティクッキーはユーザーがサイトに直接訪問しなくても情報を把握できるため、新規ユーザー向けのマーケティングには有効ですが、個人情報保護に関する懸念もあります。

 

ファーストパーティクッキー(First-party Cookie)があります!

ファーストパーティクッキーは、サードパーティクッキーとは異なり、ウェブサイトの所有者が作成し、サイト訪問者の行動データを収集・利用するために使用されます。ファーストパーティクッキーは、自社サイトで収集・管理されるデータであるため、サードパーティクッキーに関係なく収集できます。このクッキーを活用することで、自社サイトで起きたユーザーの行動データに基づいてパーソナライズメッセージを送り、緊密にユーザー管理を行うことができます。
ファーストパーティクッキーで獲得できるデータは大きく分けて5つあります。
流入経路/カート追加・閲覧・削除/購入・再購入をしたかどうか/ログイン・ログアウト/詳細ページなど、特定のページを閲覧したかどうか
これらのデータを最大限に活用できるのが、CRMマーケティングです。CRMマーケティングは、サイト訪問者、購入過程で離脱したユーザー、リピート購入者のロイヤルティを高め、購入へと導くマーケティング手法です。ファーストパーティデータが主な材料のマーケティングと言えます。

 

ファーストパーティデータに基づいたCRMマーケティングの長所は?

Eコマースにおいて、CRMマーケティングは必要不可欠な戦略です。統計によると、Eコマースサイトの訪問者1,000人のうち20~30人だけが購入します。会員登録は10~20人、会員登録後の初回購入は5~14人、初回購入後30日以内の再購入は1~3人程度です。サードパーティクッキーの収集制限により、新規ユーザー確保が難しい中、一度捕まえたユーザーを逃してしまったら売上増大は難しいでしょう。さらに長期的な視点でユーザーとの関係を強め、リテンション、再購入を促すCRMマーケティングを強化すれば、常連ユーザーは増えるはずです。また、サードパーティクッキーの収集制限で難しくなったパフォーマンス広告の穴を埋める唯一の代案になるでしょう。

 

ファーストパーティデータで行うCRMマーケティングの例

【ファーストパーティデータを用いたCRMマーケティングの例】
* 訪問タイプ情報データ - 初回訪問ユーザーに会員登録の特典、クーポン提供のオンサイトバナーを露出する
* 商品購入情報データ - ARPPUのより高い商品に対し特典提供のオンサイトバナーを露出する

まず、確保されたデータからセグメントを分け、カスタムメッセージを送りましょう。店に訪問した顧客に「どんな商品をお探しですか?」「この商品はいかがですか」と、直接声を掛けるようにメッセージを送ることがCRMマーケティングの基本アクションと言えます。

 

Datarizeを活用したファネル別メッセージ戦略

ユーザーの移動経路に合わせてメッセージを配信する戦略もあります。ユーザーの状態によってニーズも変わるため、変化のタイミングに合わせてメッセージを配信するとより効果的です。


その他にもCRMマーケティングにはファーストパーティデータを用いた様々な方法があります。コホート分析もしくは訪問・購入セグメントの特徴を分析して離脱率を減らし、購入CVRを高める戦略など、ファーストパーティデータも色々な方法で分析し、アクションを実施することができます。Datarizeはこのように多様なデータ分析方法とアクションを簡単に実施できる機能とコンテンツを提供しています。まだ、CRMマーケティングに馴染みがなく難しく感じるならば、Datarizeとともに始めてみましょう。