日本女性誌が持つ影響力と韓国ブランドが惹かれる理由を、光文社訪問を通してわかりやすく紹介
はじめに
こんにちは。Datarize CSOのパク・ミンソンです。
私たちDatarizeは昨年から日本市場への本格進出を進める中で、日本のEC産業やメディア環境について多くの学びを得てきました。これらの知見を、KtoJクロスボーダーに興味を持つ韓国ブランド・EC事業者の皆さまに共有できればと思い、本記事を執筆しました。
韓国ではデジタル化が急速に進んでいますが、日本では依然として「雑誌」が強い影響力を持つユニークな市場です。特に女性誌の存在感は大きく、購買行動にも直結しています。
今回私たちが訪問した光文社は、70年以上にわたり日本女性のライフスタイルを牽引してきた代表的なメディアグループです。
この記事では、
-
光文社とはどんな企業なのか
-
韓国ブランド(美容・アパレル・下着など)にどんな協業チャンスがあるのか
を分かりやすくまとめています。
目次
1. 日本女性のライフスタイルを定義するメディア
光文社は音羽グループに属する総合出版社で70年以上にわたり日本女性誌を中心に強い影響力を持つメディア企業です。
単なる雑誌出版社という枠を超え各世代の女性に向けた「ライフスタイルコミュニティ」を
形成している点が最大の特徴です。
光文社が強い理由は、20代〜50代に至るまで、世代別に明確なターゲットを持つ雑誌ブランドを展開していること。
そのため、各メディアの読者ロイヤリティは極めて高く、ブランドにとって強力なマーケティングチャネルとなっています。
%20(1).jpg?width=1024&height=535&name=unnamed%20(3)%20(1).jpg)
2. 世代別メディアポートフォリオ分析
CLASSY. – 自己投資に積極的なキャリア女性(20代後半〜30代前半)
CLASSY.は「自分らしく生きたい」「仕事と人生を楽しみたい」世代の女性を象徴する媒体。
-
コア読者の99%が定期的な自己投資を実施
-
美容・ファッション・自己啓発への消費意欲が高い
-
「初めてのラグジュアリー」を購入する重要な世代
Kブランドとの相性が最も高い層の一つ
(スキンケア・メイク・通勤服・アクセサリーなど)
VERY – ワーキングママの“親友”メディア(30代)
VERYは「働くママ」に圧倒的な支持を持ち、
育児×仕事の中での“リアルな悩み”に寄り添う媒体です。
-
効率性・実用性を最重視
-
親子で使える美容・ファッション商品が人気
-
オールインワン化粧品、時短家電・ベビーケアへの関心が高い
“ママの支持”は日本では非常に強い購入トリガーです。
STORY – 再スタートを迎える40代女性へ(40代)
STORYは、40代の女性が迎える身体的・精神的変化を
「再び私に戻るためのリスタート」として描く媒体。
-
更年期・ウェルネスカテゴリの需要が急上昇
-
質の良いファッション・ケア用品に再投資
-
健康食品・自己管理ツールへの関心も大きい
美ST(美スト)– “美のリーダー”である50代女性へ(40代後半〜50代)
美ST(美スト)は、エイジングケア専門誌として絶大な影響力を持っています。
-
高い購買力を持つ層
-
効果のある高価格帯スキンケアに積極的
-
美容医療・プレミアムサービスにも高い受容度
韓国ブランドの“美容医療級”製品との相性が最も高い層です。
NaVY – 若い富裕層向けラグジュアリーメディア(40代前後)
-
価格ではなく「価値」「ストーリー」で商品を選ぶ層
-
高所得者比率が高い
-
ニッチ系香水、ハイブランド美容、デザイナーズファッションに高い関心
“ブランドストーリーの深さ”が評価される世代。
3. 読者層別の消費インサイトとKブランドのチャンス
① 日本女性市場の規模感(とても大きい)
-
日本女性の消費決定権:約60%
-
日本化粧品市場:2.5兆円
-
女性ファッション市場:4兆円
-
オンライン購買の浸透率:50%超
→ 韓国ブランドにとって、今も最重要攻略市場のひとつ。
② 年齢層ごとのインサイト
CLASSY.層(20代後半〜30代前半)
-
月の美容支出:15,000〜25,000円
-
SNSレビューの影響が非常に大きい
-
トレンド・デザイン性・即効性を重視
VERY層(30代ママ)
-
家族消費:20〜30万円/月
-
時短・安全性・親子兼用に強いニーズ
-
オンライン購入比率:70%
STORY層(40代)
-
自己投資額:3〜5万円/月
-
品質・効果・ブランド信頼性を重視
-
更年期ケア・健康食品ニーズ増加
美ST・NaVY層(40代後半〜50代)
-
美容支出:5〜10万円/月
-
プレミアム化・エビデンス重視
-
百貨店・高級ECが主戦場
③ なぜKブランドが評価されるのか?
-
革新的な商品力
-
SNSとの相性
-
高いデザイン性
-
コストパフォーマンス
一方で、
「品質の一貫性」「ブランドヘリテージ不足」への懸念も存在。
だからこそ、信頼ある媒体=光文社でのエディトリアル露出が大きな武器になります。
4. 光文社がもつメディア価値
光文社の女性誌は、
「世代ごとに最も響く文脈で商品・ブランドを紹介できる」点が最大の強みです。
単なる広告ではなく、
“その世代のリアルな価値観に沿って紹介される”ことが購買につながる
──これが光文社女性誌の本質的な価値です。
5. まとめ:データで日本市場を攻略する時代へ
日本市場攻略の鍵は、
-
世代ごとのニーズ理解
-
適切なメディア選定
-
データに基づいたローカライズ
光文社の女性誌ポートフォリオは、
「誰に」「何を」届けるべきかが明確な、日本で最も強力なチャネルのひとつです。
光文社との協業に興味がある企業様へ
日本市場進出・KtoJクロスボーダーにご関心のある企業様は、お気軽にご連絡ください。
Email:minsung.park@datarize.ai
LinkedIn:https://www.linkedin.com/in/minsung-park-36bb7275/